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きのうの夜は
第11章 トライアングル
「何、食べます?」
「そうね、ホッケとかもずくとかお刺身かな?」
「じゃ、その3つ頼みましょう…」
そう言うとまた高山がオーダーしてくれる。
暫くすると、料理が運ばれてきた。
私はホッケを食べながら冷酒を飲んでいた。
その時に何気に高山からこう言われたのだ。
「俺、平井さんが離婚してたの知ってますよ…」
「え?何で?」
「だって、見てたら分かるじゃん…」
何と言う感の良い男だろう。
私は、半分驚きながらもそれを聞いていた。
「つかね、俺、見ちゃったんですよ…」
「な、何を見たの?」
私はドキドキしていた。
「平井さんの社内メールを見たんです…」
「え?社内メール?」
「そうですよ、社内メールなんて危ないんだから。サーバー管理者には筒抜けですよ…」
すると、この高山は吉村と私の関係も知っているのだろうか。
この時そう感じてしまった。
「じゃ、私が今誰と付き合ってるのかも知ってるの?」
「え?は、はい、し、知ってます…」