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きのうの夜は
第11章 トライアングル

「なら、それでいいじゃないですか?」
「そうね…」

「俺の事はどう思ってるんですか?」
「え?」

そう言うと高山はちょっとムスっとしていた。
私は、日に日に高山に心惹かれていくのが分かっていた。

「高山くんのことは私も好きよ…」
「え?マジですか?」

「ええ…」
「なら、サッサと主任とは別れてくださいよ…」

高山はグイグイと押してくる。
それに高山は今夜、ちょっと酔っぱらっている様に感じたのだ。

「高山くん、飲みすぎよ…」
「そんなことないっす…それよりも平井さんは俺と、どうしたいんですか?」

「え?」
「付き合う気はあるんですかっ?」

高山は短時間でかなり酔っぱらってしまった様だった。
酔っぱらった勢いでまたグイグイ押してくる。

私は自分の時計を何気に見てみた。
すると、時刻は11時に近かった。

そんなに時間が経っているとは思ってもいなかった。
でも、店に入ったのが8時過ぎだったと思う。

3時間近くも飲んでいたことになる。

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