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ヒヤシンスの恋
第2章 薔薇の秘密
翌日の夕方、菫は寝室に籠りっぱなしだった。
…何を着ていくか、1時間悩んだ。
あんまりおめかしもおかしいし、かと言って構わない格好も嫌だ。
散々悩んだ結果、レース襟のついたサーモンピンクのロングワンピースにした。
メイクもいつもより念入りに…かと言って濃くならないようにした。
髪も丁寧にヘアアイロンでカールを作った。
…でも…
アイロンを持つ手を止める。
「…あんなに綺麗な人の前じゃ何をやっても無駄っぽいけど…」
…鏡に映る自分は、いつもよりきちんとメイクされ、十人並以上の容姿だとは思うが…
…あの美貌の青年の前では、まるで名もない雑草のように見えるだろう…。
菫はため息を吐きながらアイロンを切り、立ち上がる。
「私はピアノを習いに行くんだから…だからいいのよ、別に綺麗じゃなくてもさ」
鏡の自分に宣言すると、菫は寝室を足早に出た。
…何を着ていくか、1時間悩んだ。
あんまりおめかしもおかしいし、かと言って構わない格好も嫌だ。
散々悩んだ結果、レース襟のついたサーモンピンクのロングワンピースにした。
メイクもいつもより念入りに…かと言って濃くならないようにした。
髪も丁寧にヘアアイロンでカールを作った。
…でも…
アイロンを持つ手を止める。
「…あんなに綺麗な人の前じゃ何をやっても無駄っぽいけど…」
…鏡に映る自分は、いつもよりきちんとメイクされ、十人並以上の容姿だとは思うが…
…あの美貌の青年の前では、まるで名もない雑草のように見えるだろう…。
菫はため息を吐きながらアイロンを切り、立ち上がる。
「私はピアノを習いに行くんだから…だからいいのよ、別に綺麗じゃなくてもさ」
鏡の自分に宣言すると、菫は寝室を足早に出た。