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未婚の母、桃宮茉莉32歳
第10章 女の幸せ
「匂いや抱きしめたときの感触まで似ているってDNAって怖いわね」

と、話す母の声。

「そうだね。癌も遺伝だとすると怖いが、それ以外も遺伝するから怖いよ」

と、話す叔父の声。

「叔母と姪でも、そんなに似るのね」

と、話す母の声。

「そうだね。目が覚めて、美和さんが帰ってくるまで、寝ている茉莉ちゃんを見ていて、つくづく思ったよ。寝息まで似ていて、寝顔もそっくりだったから」

と、話す叔父。そんなにジッと見られていたのだと思うと恥ずかしいと思ったわ。

「そういうものなのね。でも、美里さんって、胸が大きかったわよね。茉莉は、そんなことないわ」

と、話す母。女が胸の話とかする?たしかに、私は貧乳一歩手前くらいに小さいけど。

「美里だってもともと大きかったわけではないさ。美和さんだって、結婚する前の美里を知っているだろ」

と、話す叔父。

「そうだったかしら。前のことは覚えていないわ。わたし、もともと記憶力はいい方ではないから」

と、笑う母。そう、母の記憶力の悪さは定評がある。ルーティンなら忘れることはないけど、前にしていたことをしばらく経ってから思い出すのは苦手。だから、さっき、前に勤めていた会社から経験者だからとか、言っているときに私は不安だった。結局、勤務地が福岡だからないだろうけど。

「そうか。知り合ったころの美里に茉莉ちゃんはものすごく似ているよ」

と、話す叔父。

「だったら、それこそ、茉莉でレミニセンスしたらいいのに?」

と、話す母。出たよ!母の十八番の長嶋茂雄みたいな英語。レミニセンスってどういう意味だっけ?

「ははは、そればかりだね。義姉さんは」

と、笑う叔父。

「私は真面目に言っているのよ。茉莉が起きたら、茉莉の意見も訊こうと思っているのよ」

と、話す母。え?というのが私の本音。寝ている振りをしながら、どうするか考えないと。目が覚めたら、叔父と結婚か初体験をするか訊かれるってことでしょ?何を考えているの母は?と、考えていると、

「だったら、茉莉ちゃん、多分、さっきから起きているよ。寝ている振りをしているだけだと思うけど」

と、話す叔父。マジ?バレている?と思っていると、

「美里と同じなら、この寝息は起きているときの演技だよ」

と、笑う叔父。
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