この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
情報ねずみは眠らない
第4章 情報屋の前の顔【前編】

ほとんど傷も塞がり、自由に身体を動かせるようになったひながベッドを降り、伸びをしていると、銀次が部屋に顔を覗かせた
治療中にも何度か顔を見せていた銀次だが、こうして立っている姿を見せるのは初めてだった
「わあ~ひなちゃん!すっかりよくなったね~!」
そう言いながら、ひなの頭を撫でてくれる
得体の知れない男だが、命の恩人に変わりは無いし、お気楽な銀次の性格は未来に不安を抱くひなを、少しばかり安心させた
銀次はベッドに腰掛け、隣に座るよう促した
「そろそろ退院できるって、先生に聞いたからさ~。ひなちゃんと今後の話をしに来たんだ~」
変わらずニコニコしたままの顔で、銀次は話を切り出した
「ここを出たら、とりあえず俺の探偵事務所に住みなよ~。そして、ちょっとずつ仕事を覚えていけばいいよ~」
「え…でも、そこまでお世話になるわけには…」
「もちろん、ひなちゃんの治療費は俺が今肩代わりしてるから、それをちゃんと返済してもらうよ~。そういう意味でも、ひなちゃんは俺の傍にいなきゃだから~」
男性から『傍にいろ』と言われるのは初めてで、こんな状況にも関わらずひなはドキッとしてしまう
「わ、わかった…」
赤い頬に気付かれぬよう、頷いて顔を伏せた
不意に、銀次が真剣な表情でひなを見つめた
いつもへらへらしている銀次のそんな顔を見るのは初めてで、ひなの鼓動は大きく脈打ち始める
治療中にも何度か顔を見せていた銀次だが、こうして立っている姿を見せるのは初めてだった
「わあ~ひなちゃん!すっかりよくなったね~!」
そう言いながら、ひなの頭を撫でてくれる
得体の知れない男だが、命の恩人に変わりは無いし、お気楽な銀次の性格は未来に不安を抱くひなを、少しばかり安心させた
銀次はベッドに腰掛け、隣に座るよう促した
「そろそろ退院できるって、先生に聞いたからさ~。ひなちゃんと今後の話をしに来たんだ~」
変わらずニコニコしたままの顔で、銀次は話を切り出した
「ここを出たら、とりあえず俺の探偵事務所に住みなよ~。そして、ちょっとずつ仕事を覚えていけばいいよ~」
「え…でも、そこまでお世話になるわけには…」
「もちろん、ひなちゃんの治療費は俺が今肩代わりしてるから、それをちゃんと返済してもらうよ~。そういう意味でも、ひなちゃんは俺の傍にいなきゃだから~」
男性から『傍にいろ』と言われるのは初めてで、こんな状況にも関わらずひなはドキッとしてしまう
「わ、わかった…」
赤い頬に気付かれぬよう、頷いて顔を伏せた
不意に、銀次が真剣な表情でひなを見つめた
いつもへらへらしている銀次のそんな顔を見るのは初めてで、ひなの鼓動は大きく脈打ち始める

