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情報ねずみは眠らない~情報屋の淫らな仕事~
第5章 情報屋の前の顔【後編】
「そういえば、俺の知り合いが、ひなちゃんに手伝ってほしい仕事があるんだって~。興味あったら、これに内容入ってるから、連絡とってみて~。面白い情報持ってるかもよ~。」

思い出したようにUSBをひなに渡すと、銀次はじゃ~ね~と、事務所を後にした。


突然来て、性処理が終われば、さっさと消える。

ここ数カ月の銀次は特に、事務所に長居しない。

ひなは、先ほどまで銀次が奉仕されていた椅子に座り、まぶたを閉じた。


「……もう3年、かあ」


奇しくも同じ記憶を辿っていたが、未だに銀次の詳しい素性は知らないことが多い。

殺された両親と弟の仇討ちという、今考えれば無茶な目的に銀次は適度な距離感で、協力してくれている……と思う。


「…よし」


ひなは椅子をデスクに向けなおし、銀次に渡されたUSBをパソコンに差した。


「仕事しよ」


探偵事務所内は、先程までの行為の余韻のような、ぬるい静寂が満ちていた。


第五章 終
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