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ふみふみ
第14章 対面
モモが生後半年くらいになった時だ。
やはり七海ちゃんはアタシと同じように動物病院にモモを連れて行き避妊手術をした。
一晩お泊りになったのは言うまでもない。
モモも無事に手術を終えて二世帯住宅に帰って来た。
それからアタシたちは智也の弟の浩司の部屋とかに忍び込んでは、置いてある“イカそうめん”などの盗み食いをして遊んでいた。
アタシは毎日がとても愉しかった。
モモと一緒にいると本当に淋しくなかったし、嬉しかったのだ。
そして、アタシは6歳でモモは2歳になった頃だったと思う。
人間の年齢にすると、アタシは40歳で、モモは24歳くらいだった。
この頃、七海ちゃんは量販店の会社を辞めて小さな福祉機器を扱う会社の事務員として働くようになっていた。
そこの会社で七海ちゃんは営業事務をしたり、経理事務の仕事などをしていた。
それは、とてもやりがいがあり、愉しいものだった。
この量販店を辞めた辺りからだったと思う。
智也と何となく関係がギスギスしてきたのだ。
智也は七海ちゃんと段々と交尾をしなくなった様にアタシは思っていた。
事実、二人の交尾の回数は減って行ったのだった。
あの仲良しだった二人はどこに行ってしまったのだろう。
それは、何故なのかアタシにも分からなかったのだけれど。
アタシの不安は大きくなってゆく。