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ふみふみ
第17章 出逢い ★
それも、無理はないだろう。
七海ちゃんは子供が出来ないから離婚されたのだ。
今度こそ、そんな事が無いようにと願うのが母親と言うものだとアタシは思う。
七海ちゃんは子供ができない身体だった。
だから、基礎体温を毎日付けていたのに排卵日がいつだか分からなかったのだ。
排卵日がちゃんと分かっていたら、それに合わせて交尾をすれば赤ちゃんもできたと思う。
でも、そもそも七海ちゃんには排卵日がなかったのかも知れなかった。
それは、どうする事もできないとアタシは思った。
それに、結婚生活とは子供が全てではないと思う。
子供がいなければ、いないなりの夫婦の愉しみもあるとアタシは思う。
アタシだってモモだって子供は産めない。
でも、アタシにはモモがいるし、モモにはアタシがいるのだ。
アタシとモモはいつも一緒だった。
これから先もずっと一緒にいる。
だから、工藤と七海ちゃんもそうして欲しかった。
その願いが通じたのか、二人はとても仲が良かったのだ。
滅多に取れない日曜日の休みの前日の夜に仕事が終わると工藤は七海ちゃんの家にやって来たのだ。
七海ちゃんは嬉しくて工藤の為に料理を作った。
何の料理を作ったんだろう。
ハンバーグだったような気がする。
二人は愉しくお酒を飲みながらハンバーグを食べていた。
そして、夜になると交尾を始めたのだ。