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ふみふみ
第3章 新生活
時は移ろって季節は5月を迎えていた。
七海ちゃんと智也がまたアタシの家にやって来た。

アタシは今朝もパウチご飯を完食していた。
ご飯を食べるととても眠くなり、ママのお腹に寄りかかって兄妹たちと眠っていた。

この日はお天気が良くて、窓を開けると爽やかな5月の風が流れてくる。
七海ちゃんの実家は一軒家の借家だった。

この日も父、タケシは仕事に出ていて留守だった。
七海ちゃんはタケシと顔を合わせる事をしたくない様だった。

「お母さん、子猫の様子はどう?」
「ええ、毎日よく食べて、良く寝て、良く遊んでるわよ…」

それを聞くと七海ちゃんは安心した様だった。

「例の、私が引き取る子猫も元気だった?」
「ええ、とても元気よ…」

「あぁ、良かった…」

七海ちゃんと智也は母、綾子から出されたお茶をすすっている。
綾子は大のお茶好きで、海苔なども好んで食べていた。

なので、七海ちゃんは実家に来ると必ずお茶を頂いていたのだ。

「で、七海、今日子猫を連れて行くの?」
「うん、そうよ…」

「準備はちゃんとできてるの?」
「うん、出来てるわ…」

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