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第19章 病気

七海ちゃんが結婚してから5年の歳月が流れた。
アタシは17歳になっていた。

人間の年齢にするともう84歳くらいだろう。
もう、ヨボヨボのおばあちゃんになった。

この頃になると何となくいつも体調が余り良くないと感じるようになっていた。
猫が15歳以上で罹りやすい病気はいくつかある。

高齢になると罹りやすくなる特徴的な病気としては、高血圧、慢性腎臓病、甲状腺機能亢進症、認知症やガンなどだ。

ほぼ、人間と一緒だと言える。
その中でも80％の猫が罹る病気が慢性腎不全（腎臓病）だった。

高齢の猫の死因の第1位にあげられる病だ。
そんな慢性腎不全にアタシもなってしまう。

腎臓が悪くなると沢山お水が欲しくなり沢山お水を飲んで、沢山のおしっこをしてしまう。
そんなアタシの姿を見て七海ちゃんは工藤に頼んで奥津動物病院に連れて行ってくれた。

先生はアタシを診てくれた。
そして七海ちゃんにこう言うのだ。

「慢性腎不全ですね…」
「え？慢性腎不全ですか？」

「そうです、ちょっと入院した方が良いかも知れませんね」
「そうですか…」

そんな会話があり、アタシは一晩だけ入院することになった。
七海ちゃんがとても心配そうにアタシを見ている。