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ふみふみ
第19章 病気

アタシは一晩だけ入院して点滴を打ってもらった。
すると、少し身体が軽くなる気がしたのだ。

翌日、七海ちゃんが工藤と一緒に迎えに来てくれる。
先生がこういう。

「フミちゃんは、毎週点滴を打った方がいいですね、連れて来られますか?」
「はい、連れてきます…」

こうしてアタシは毎週七海ちゃんと工藤に連れられて動物病院に行き点滴を受けていた。
でも、アタシはその点滴が大嫌いだった。

何回かの点滴治療の後、アタシは七海ちゃんがキャリーケースを出してくるとベッドの下に隠れた。
病院には行きたくなかったのだ。

アタシは激しく抵抗した。
それは、七海ちゃんに噛みつく程だった。

七海ちゃんはちょっと困っている様だった。
でも、工藤にこう話した。

「健一さん、フミにこれ以上の延命治療はしないわ…」
「本当にそれでいいの?」

「ええ、だってフミはもう17歳なのよ、自然に逝かせてやりたいわ…」
「七海ちゃんがそう言うならそれでいいと思う…」

そんなやり取りがあり、アタシは毎週の病院通いをやめることができた。
それからは、モモと一緒にお昼寝したり、イタズラしたりを繰り返した。

でも、アタシは毎日眠る時間が長くなっていた。
身体がしんどいのだ。

そんな頃だったと思う。
七海ちゃんのスマホに母、綾子が通院している病院の医師から電話が来たのだ。

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