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ふみふみ
第9章 洗濯機
そしてそのまま七海ちゃんに乾かして貰った。
暫くすると、大嫌いなドライヤーの音が消えた。
アタシの身体が乾いたみたいだった。
「フミぃ、本当にごめんなさね…これからは気を付けるわ…」
アタシは、本当に気を付けて欲しいと思ったのだ。
もう、これ以上濡れるのには我慢できなかった。
もちろん、お風呂なんて大嫌いだ。
それを知っている七海ちゃんは、余程の事がない限りアタシをお風呂には入れなかった。
でも、七海ちゃんがお風呂に入っているのを見るのは好きだった。
アタシは良く、七海ちゃんがお風呂に入っている時、お風呂場を覗きに行ったのだ。
七海ちゃんの家の3点ユニットの扉はいつも開いていて、カーテンで仕切られていた。
だから、いつでも覗きに行けたのだ。
そんな時は、ユニットバスのトイレの蓋の上に上ってそれを見ている。
人間がお風呂に入っている姿を見るのはとても面白かった。
バスタブを泡でアワアワにして入ったりしている。
その泡が面白くて、それに触ったりしていた。
でも、もう洗濯機の中には落ちたくないと思う。
やはり、静音モードでもドライヤーの音はちょっと怖い。
その後、アタシは洗濯機の上では余り眠ることはなかった。