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逢いたいから~心で告げた百万回の〝好き〟~
第2章 平凡な主婦が考えることとは。
出来上がった写真を見せて貰った萌は、息を呑んだ。
「えっ、これが私?」
恥ずかしい話だが、思わず本音が洩れてしまった。二十二年前に撮った証明写真とは、あまりにかけ離れている。いや、振り袖でばっちりフルメークして撮った成人式の記念写真よりキレイだ。
何というか写真の中に収まっている萌は確かに萌本人には違いないのだが、どこか別人のようにも見える。そこで、萌は漸くある一つの事実に思い至った。