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12歳年下の彼のお誕生日の話
第5章 7月7日 PM編
緊張が大分解れて来て、
小林の方もトイレに行っていて。
ソファにちょっと離れて座って…
どうしたらいいのかと…
微妙な時間が流れていたのだが…。
『こっ…小林サン…、先に…
は、歯磨き…しませんか?』
えっちな事をするんだし…キスも…
するから…と…一緒に歯磨きをしようとそう
小林に提案して、洗面台で並んで歯磨きをする。
歯磨きを…済ませて……
ベッドのある方へ戻って来て
ソファに座るべきか…ベッドに
座るべきか…悩んで…しまって…。
もう…夕飯の前に…お風呂には
下着はそのままだけど入ってるから…
このまま…ベッド……なんだろうな…。
『蛯名さん…いい?大丈夫…?
その…、別に…今日じゃなくても…』
私の困惑と言うか、緊張が…
顔に出てしまっていたのか…そんな風に
心配そうに…意識確認をされてしまって。
『ちっ…違う…んです…ッ…、
その…ずっと…小林サンに片想いしてて…
こんな風な…関係に…なれるって…
全然…思ってなかった…んで…ッ…。
まだ…実感が…ない…と言うか…
ずっと…あの…布引ハーブ園から…
夢でも…見てる…んじゃ…ないかなって…』
『僕も…夢…みたいだって……思ってる。
こんな風に…ずっと…僕みたいな
男の事を…思ってくれてる女の子が、
居てくれるって…事……、なんで…
もっと…早く…、気が付かなかったのかなって』
彼女の…言葉の中から…は、
溢れるぐらいに自分に対する好きが
詰まっていて、溢れているのに…。
『蛯名さんの…事…、大事にしたいから…』
『ちっ…違うんですっ…、その…
小林サンと…えっちな…こと…するのが…
嫌だとか、怖いとかじゃ…なくて…
勿体ない…ような……感じがして…。
私っ…小林サンの事…一生大事にしますッ…。
ずっと……大事に…します…んでッ…』
お酒も…入ってるから…
感極まってしまって……
わぁぁん…と……あの時みたいに
葵が泣き出してしまって、
落ち着くまでぎゅっとしながら
背中を優しくトントンする。
目から零れる涙を…指先が拭って、
そのまま…まつげを濡らしている涙に
小林が自分の唇を寄せて掬った。
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