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12歳年下の彼のお誕生日の話
第5章 7月7日 PM編
ヒラヒラと…ウッドデッキに
蝶々が飛ぶ影が移動していて。
『蝶々…飛んでるッ…』
『この蝶々は…
オオゴマダラみたいですよ…?』
この辺りは…大きなガジュマルを
中心にして自由に周遊する事が出来て。
アトアでも沢山ガラスに張り付いてた
アカメアマガエルやディスカスや
ピラニア、ブラジルカイマンや
小さい淡水フグのミドリフグがいて。
あの…雄介さんの…ミドリフグの事を
思い出してしまって…嫌な気分に
ちょっとなってしまっていたのだけど
ミドリフグ自体は小さくて
見てる分には可愛い見た目をしている。
アプリにも生き物たちが
順調に集まって来て居た。
『そんなに大きな水族館じゃないけど、
色んな種類の生き物が居ますね…』
木と草が茂ったジャングルと
洞窟の様なエリアを抜けると
真っ白な岩場の中の水槽に
フンボルトペンギンが泳いでいて。
『巴さん、あれ、あれ…!
あれ、本物ですかね?あれ見ましょうよ』
そう言って床の上がガラス張りに
なっているエリアに彼が吸い寄せられて行って。
『凄いですよ、巴さん。
これ、下の大水槽を上から見れるんですね』
オーバーハングとかトンネルとかで
下から見上げるのは、割とあるけど。
こんな風に真下に見下ろすのは…
斬新な感じがする。ゲームセンターにある
メダル入れて魚を釣るあのゲームみたいに
青い海の中を泳ぐ魚の魚影を見る事が出来る。
『こちらの水槽のお魚さん達に
えさやり体験して頂けますよ~如何でしょうか?』
その上から見下ろせる大水槽の
向い側には洞窟から外を眺めるような
空と海の景色を楽しめる凄い浅い
波打ち際の海岸の様な水槽があって…。
真っ白な砂と…海の青と
空の青のコントラストが美しい。
向こう側に見えている青い空は
浮かんでいる雲が流れていて
映像が…時間の移り変わりを見せていた。
そこに居る熱帯のお魚にえさやりを
有料でする事が出来るのだそうだ。
300円でエサが購入できて
彼がエサをやると、
そこに居るお魚達が寄って来て。
寄って来たお魚の中に
ハリセンボンの姿もあって。
彼がえさやりをしてるのを動画で撮って
交代で私も撮って貰ってえさやりをした。