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12歳年下の彼のお誕生日の話
第5章 7月7日 PM編

『巴さん…どうでしたか?
沖縄旅行の初日は…楽しめてますか?』

隣に座っている彼の肩に
巴がもたれ掛る、
彼がエアコンのリモコンを操作して
設定温度を2度ほど下げていて。

お風呂に…入って上がって来る頃には
良い感じに…お部屋は…冷えてそうだ。

「うん…今日が初日だけど、
久しぶりに飛行機に乗ったし、
青い空と海をみたら…沖縄に
来たんだなって感じがするし…。
沖縄でしか食べられない物とかも食べたし…。
空港の近くに水族館あるって…知らなかったし」

『今日…撮った画像でも…見ます?』

そう言って自分のスマホの
アルバムを開いて、
神戸空港で撮った画像から順番に
今日撮った画像を港斗が巴に見せて来て
一緒にそれを見ながら、今日の思い出話をする。

前に…雄介さんと…一緒に来た時は
初日に…らしい事なんて殆どなくて…、
こっちに口でさせるだけさせて、
疲れたから寝るって…先に寝ちゃって…。

こんな…恋人らしい…時間なんて…
雄介さんとの…旅行の時はなくて。

折角の旅行だから泣いちゃだめだって
我慢しないと…って…気まずい空気に
ならない様に…するのに必死だったな…。
自分では楽しかった…つもりだったけど……。

自分は…雄介さんに尽くしてる自分が
好きだったのかも…って、
そんな風に…すら思えて来る。
自分ばかりが尽くしてる構図が
当たり前になっていて、自分ばっかりが
好きだって…いう…気分になってたのかなって。

結果…彼は私を家政婦扱いして
若い子と浮気して
そっちと結婚しちゃったんだけど。

『巴さん…?どうかしましたか?
お湯張りできたみたいですよ?
一緒にお風呂…入りましょうよ…』

そう言いながら…もう彼の手は
ソファの所でこっちの服を脱がせに
来ていて…、港斗の手の上に
巴が自分の手を重ねた。

「あ…っ…、こ…こで…脱いじゃうの?」

『どうせ…脱ぐんですし、
あっちよりも…こっちの方が
一緒に脱ぐには、広くて良い位ですよ?』

そう言いながらタンクトップの上から
身体のサイドラインを撫で降ろして来て。

「んっ…、み…港斗君…ッ…」

『キス……、ですよね?』




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