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処女(はじめての)浮気/お持ち帰りされた若妻
第4章 一線を越える


       ◆◇◆◇◆◇◆◆◇◇◆◇


 狭いシングルベッドの上。
ミキはレンの腕枕にすっぽりと収まり、彼の体温に包まれながら、甘い余韻に浸っていた。

 「……一線、越えちゃったね」

 レンの胸元に指を這わせながら、ミキがそっとつぶやく。
何度も交わり、何度も果てた。それでも足りないと思ってしまう自分が、少し怖かった。

 「うん。……まさか、ミキとこうなるなんてな」

 レンが笑い、ミキの髪を優しく撫でる。
時計の針は、残酷なほど静かに、でも確かに進んでいる。
けれど、どちらも名残惜しさを隠せず、他愛のない会話がダラダラと続いた。

 「……俺、さっきミキに嘘ついたんだ」
「え? なに?」
「……手、繋いで登校してたの。ちゃんと、覚えてる」

 ミキを見つめながら、照れくさそうに笑うレン。

 「俺もさ、ばあちゃんに言ってたんだ。大人になったらミキと結婚するって」

 「……ああ、レン……」

 胸の奥がキュッと締めつけられるように疼く。
(やだ……こんなの、ほんとに――離れたくない)

 ミキはそっと身体を起こし、レンの顔に自分の顔を近づける。
真っ直ぐにその瞳を見つめながら、小さく息を吐いた。

「……じゃあさ。このまま――どこか遠い街に、ふたりで行こうか」

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