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処女(はじめての)浮気/お持ち帰りされた若妻
第4章 一線を越える


 家に着くと、リビングの明かりがついていた。

 「あれ……?」ミキは小さく呟いた。
――まさか、感づいてる? 嫌な予感が胸をよぎる。

 「よぉ、遅かったな」

 タツヤの、いつもの惚けた声が飛んできた。
ソファに寝転び、スマホを真剣な顔で見つめている。

 「う、うん……。久しぶりに会ったから、つい長くなっちゃって」
 心臓がバクバクする。とにかく早くシャワーを浴びたい。

 「で、タツヤは……なんで起きてたの?」

 「ん、次の相手探してたんだよ。なかなか決まんなくてさ。日時の都合もあるし、ミキに確認しようと思って。LINEしたんだけど……見てない?」

 「ご、ごめん……でも……」

 (――もう、やめたいの。わたし……)

 そう思った。でも言葉にはできなかった。
レンと一線を越えた罪悪感? ――違う。
目の前のタツヤが、あまりに楽しそうだったから。

 「ほら、前の男……ちょっと物足りなかったろ? ミキのノリも微妙だったし――」
 
 つーかさ、と、タツヤがソファから起き上がる。
不意に険しい顔になり、ミキを睨んだ。

 ミキの心臓がドキッと跳ね、背中をゾワッと冷たいものが這い上がる。


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