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第8章 乳頭温泉郷

私は、占い師から言われたようにアキラや義母、義弟、母に感謝の言葉を口にして言う様になった。
「ありがとう」と言葉に出して言う様にしていった。

すると、気持ちはとても晴れやかになり心は穏やかになっていった。
そんな、この年の7月上旬の事だった。

アキラの田舎の幼馴染の友達、松田潤一から電話が来たのだ。

「アキラか？」
「ああ、そうだよ、どうしたんだよ潤一？」

「いやさぁ、8月のお盆休みに温泉旅行に俺と嫁と雅史夫婦と一緒に秋田の温泉に行かないかな？と思ってさ、電話したんだよ…」

「え？温泉旅行か？いいな、俺も行きたいし彩ちゃんも行くって言うぜ…」
「なら、決まりだな、行くとしたら現地集合だけど構わないか？」

「うん、大丈夫だと思う…宿さえ教えてくれてらそれでいいさ…」
「じゃ、日にちが決まったらまた連絡するわ…」

「分かった、ありがとうな…」

こんな会話があり、8月のお盆休みに松田潤一とその嫁、文恵と紺野雅史とその嫁、美咲と潤一の子供の琴美と私たち夫婦の総勢7名で温泉旅行に行くことになったのだ。

松田夫婦は結婚2年目で女の子の子供の琴美がひとりだけいた。
紺野夫婦は結婚したてで、まだ子供はいなかった。

集合場所の詳細な事が潤一からLINEで送られてくる。
どうやら、秋田県の乳頭温泉郷の「妙乃湯」と言う所が温泉宿らしかった。

妙乃湯と言えばかなり女性に人気のある宿だ。
それに、かなり有名な宿でもあった。