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社会学者サクラ教授のAVフィールドワーク
第1章 序章 セックス三昧
 序章セックス三昧


 東京都の都心部、高層オフィスビルが立ち並ぶ一画。
 メジャーな海外ブランドの、一流五つ星ホテルが建っていた。
 泉佐野桜は、オファーされた約束の時間、十五分前に到着した。
 女優かモデル並みの美貌。グラドルも顔負けのナイスバディ。背中まで伸ばしている黒髪は黒曜石のように艶やかだ。全身からフェロモンが匂い立っている。
 今日は男性向け総合雑誌のインタビューだ。今話題の『性愛社会学者』であるサクラ教授に、現代の若者たちのセックスについてインタビューしたい、という内容だ。二時間の予定でギャラは二十万。オイシイ仕事である。もっとも、正確に言うならサクラはまだ教授ではなく、準教授なのだが。
 しかし二時間のインタビューのために、わざわざ一流ホテルのスイートを取るとは。不景気と言いながら、出版社は儲かっているのだろうか? サクラはロビーで待っていた編集の男とともに、部屋を取っている者しか上がれないスイートルームのフロアに、専用エレベーターで上っていった。
 部屋に到着して、編集が軽くドアをノックする。どうぞ、という声がして、サクラは男とともに部屋に入った。入ってすぐ廊下があり、抜けるとリビング。スイートだけあってフカフカの絨毯だ。大きなダイニングテーブルがあり、そのイスの一つを勧められた。
 テーブルの上には、これまでサクラが出してきた性愛社会学の書籍が十二冊、さらに主演を務めたAVが九本、キレイに並べてある。なかなか小粋な演出だ。
「少々お待ちください。まもなくインタビューを始めます」
 と編集がペットボトルのお茶と紙コップを置いて、隣の部屋へと消えていく。
 サクラはウーロン茶で軽く喉を湿らせながら、自分が出演したA
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