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第17章 ９月８日（金曜日）約束

お母さんは僕の愛撫を受けながら、敬子さんとの話を黙って聞いていました。
僕はきっちり話し終えて、お母さんにお願いをしたのです。

「ねえ、お母さん、どう思う？　てかさぁ、お願いがあるんだけど」

「なによ？」

「だからさあ、僕は勇樹に借りができた事になるでしょう？　だから、借りを返さなくちゃいけないじゃないか」

「どういうことよ？」

「考えてもみてよ。勇樹は僕とお袋さんとのセックスを取り持って、気を利かして姿を消してくれたんだよ」

「ふーん、勇樹くんはお父さんの命日の弔いに、お母さんの為にあんたを生け贄にしたってことだよね。そのとき勇樹くんは気を利かして、姿を消したってことかぁ……それで？」

「それで、じゃないよ。僕も気を利かして、借りを返さなくちゃいけないじゃないか。お母さんだってさあ、僕が勇樹に借りを返さないと、敬子さんに負い目を感じるんじゃないの？」

「なんで私が負い目を感じなきゃいけないのよ。関係ないでしょうよ」

「関係ないとか薄情なこと言わないで、お願いだから協力してよ」

「協力って、私に何をさせたいのよ？」

「だから、お母さんに……勇樹に抱かれて欲しいんだよ」

「バカなこと言わないでちょうだい。敬子さんは未亡人だから、どんな男に抱かれても不倫にはならないけど、私にはお父さんがいるんだからね。あんたの同級生の勇樹くんに抱かれるなんて、まるで私が若い男に飢えてるみたいじゃないのさ」

「そんなことないよ。そもそも僕がゲームに誘われたのも、お袋の敬子さんの策略だったんだから」