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被虐願望の女たち【短編小説集】
第11章 被虐願望OL セルフボンデージ【佐々木文恵 34歳】
手錠の鍵を外す練習は何度もしている。今回も簡単に外せると思っていた。しかし、手錠と足枷を鎖で繋いでしまった為、遊びがほとんどないタイトな状態であった。練習では簡単に掴めた鍵をなかなか掴むことができない。目隠しをしている為、鍵の位置も分からない。徐々に焦っていく文恵。その間も下半身に固定した電マが容赦なくクリトリスを刺激していく。

「んぶーっ!うぶーっ!んぶっ、うぶっ、んぶぶ!うむっ、むむっ、んぐぐ…」(鍵が掴めない…拘束を厳しくしずきたわ。このままじゃ…ああ、クリトリスが…力が入らない…)

手錠の鍵を掴めなければこの拘束を解くことも、下半身に固定した電マを止めることもできない。焦りから汗が止まらなくなる文恵。タイマーが解除されてから10分が経過していった。

セルフボンデージによるオナニーを開始してから40分以上が経過している。手錠をかけた手首に痛みを感じるようになり力が入らなくなってきた。さらに容赦なくクリトリスを刺激し続ける電マにより理性も崩壊しかけていた。

「うぶっ、んぶっ、うぶぶ…んんっ、んっ。うぶぅ、んぶぅ、むむっ…んんっ…」(ダメ…クリトリスが痺れてきたわ…頭がおかしくなりそう…こんなことになるなんて…ああ、誰か助けて…)

手錠と足枷を鎖で繋げ、さらに首輪と足枷もベッドの脚に鎖で繋いでしまった為、身体が動かせる範囲が予想以上に少ない。鍵が掴めない焦りから全身汗びっしょりの文恵。せめて目隠しをせずに鍵の位置が分かればと思うがそれも叶わない。そして、最後の力を振り絞るように身体を思いっきりよじらせた瞬間、最悪のことが起こってしまう。

手錠の鍵が床に落ちてしまったのだった。

「!?…うぶーっ!んぶーっ!うぶっ、んぶっ、うぶぶ!んんーんっ!んんっ!」(ウソでしょ!?鍵が床に。そ、そんな…これじゃ、私は…)

首輪と足枷をベッドの脚に繋いでいる為、文恵はベッドから降りることはできない。パニックになる文恵。鍵が床に落ちたということは手錠を外すことができない。自分でこの拘束を解くことも、電マを止めることもできないのである。セルフボンデージから抜け出せなく文恵。

一生、このままかもしれない…

そんな恐怖が頭の中に浮かんでいく…
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