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12歳年下の彼と入籍する話
第6章 お盆休み

そんな…大切なお金を…
使わせて頂くのは…と…、
そう…巴が亜希子に言うと。

おじいちゃんとおばあちゃんも
ふたりの幸せに使って貰いたいって
貯めていたお金だから、と…。

結婚式ってだけじゃなくて、
家族が増えた時に車を買い替えるのにでも
使ってくれていいからと言われてしまって。

でも…この家…の…金銭感覚が
庶民の…私とか私の家とは、
ちょっと桁が違うから…。
きっと…その…お金も……
あんな誕生日プレゼントを
さらっとくれちゃう…お家だし…。

前に…ちらっと…お父さんの浩輔さんが
大分酔ってた時に話してたけど。
港斗君のおじいちゃん…の前の
港斗君からして曾祖父、ひいおじいちゃんの
その代の…頃が…凄かったとか…何とか。

またその通帳は港斗君に
渡して置くからと…亜希子が言って居て。

『淡路島のお家に引っ越ししたらね、
お部屋も十分足りるはずだから。
みんなが来ても大丈夫になるんだけどね。
私達がお引越しするよりも
紫杏ちゃん達がお引越しする方が
多分先になりそうな感じね…』

とまぁ…そんな感じで
港斗の母の亜希子から、
生田の一族の…会社の事情を
ちょっとだけ…聞かせて貰ったんだけど。

奏多君と、紫門君がふたりとも
お風呂を済ませたと言って来たので
亜希子と浩輔が一緒に入るので
男性陣の飲み会もここで
お開きとなって、
浩一が乗るタクシーが来るまで
巴さんも一緒にと言われて。
もう…ワイン頂いてたんだけど
そこからちょっと紹興酒も…飲んで。

10分程でタクシーが来たので、
叔父さんの浩一さんを
ご両親と一緒にお見送りして。

ご両親もお風呂に行っちゃったので
私と港斗君だけが、リビングに
残る感じになってしまって、
さっきまで使っていたグラスとかを
シンクに運んで洗って置いた。

『今日は、一緒に…
いつもの客間を使えって
母さんがそう言ってたんで』

元々は…あの…紫苑さんが
使っていた部屋と思うと
色々と…思ってしまうが。

お部屋は凄い…女の子が好きそうな
ハウステンボスのアムステルダムの
お花のお部屋みたいな…
ヨーロピアンな可愛い家具で
統一されている客間で。


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