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添花の愉悦
第1章 添花の愉悦
人差し指と中指を使って、箸でつまむように花芽を挟んだ。

腰をひけば、摘ままれた花芽がひきつり、腰を前に突き出せば、指先が花芽の付け根を刺激する。繰り返すうちにふたたび愛液が滲んだ。尻の皮膚と座面の合皮の間で、滴る蜜がひたひたと音を立てた。

小刻みに指を動かし、秘所がむくむくと腫れていくのを見下ろした。

花びらが鬱血してぱっくりと開いて、息を吐くたびに小刻みに震えた。

指を淫裂に差し込むと、柔らかな粘膜がぐじゅっと音を立てて指を付け根まで呑みこんだ。

あうっ。
声が漏れる。

店の外を、仕事帰りの女性が自転車で横切る。前のチャイルドシートには子供が座っていた。保育園のお迎えをすませ、家路を急ぐ風だった。

夕食前の、商店街が最もにぎわう時間だった。日常の風景が繰り広げられている町の片隅で、この古書店だけは切り取られたように時間を止めている。そこが、環の放つ、いけない空気で満たされていく。

今お店にこないで。・・・いや、だれか、来て。
正反対の想いが同時に沸き立つ。
こんないけない私を見て。

左右の前身ごろを重ねたカシュクールの胸元に手を挿し入れ、左胸をむき出しにした。ブラの胸当て部分は、黒いチュールの薄膜素材で、乳首が完全に透けて見える。環は布越しに乳首をつねった。

だめ、見られちゃったらどうするの。

息をハアハアと吐きながら、股の間ではせわしなく指を動かした。

そのとき、ガラス戸が開く音がして、外の空気が店に流れ込んだ。商店街が流すBGMや自転車の音、話し声が急にくっきりと聞こえて我に返る。
乱れた息を無理やり押し殺し、カシュクールの胸元を慌てて閉じ合わせた。

首を傾け、本棚で死角になっている戸口を覗き見て、環は思わず息を止めた。

からからと閉じたガラス戸を背に、いたずらそうな顔でこちらを見ているスーツ姿の男と、まっすぐに目が合う。

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