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エリート妻色情飼育
第73章 第六十五章 本心
「いいっ・・いいっ・・・
井上君、いっちゃうぅ・・・」

女の悲鳴が心地良く耳に届く。

「はっ・・はぅっ・・おぁっ・・おおぉ・・・」
荒い息がリズムを刻む。

「お預け」の後の「御褒美」は最高だった。
この一ヶ月、悟に命じられた仕事の忙しさもあったが急に冷たい態度をとる裕子に翻弄されていたのだ。

※※※※※※※※※※※※※※※

結婚式の一週間前「秘書室で」 
20●2年9月13日AM 10:00


『どうせ、遊びなんでしょ・・・?』
『そ、そんな・・愛しています・・・』

からかうような口調にムキになって言葉を返す。

『愛しているなんて・・・
春香ちゃんはどうするの・・・?』

意地の悪い笑みを受かべ、聞き返す。

『そ、それは・・・』

答えられず俯く男に裕子が身体を摺り寄せる。
耳元に熱い息で囁いていく。

『ふふ・・・冗談よ・・・
私の方から誘ったんだから・・・』

秘書室のソファーに二人が並んで座っている。
井上は寄り添う裕子の温もりを嬉しく感じながらも、社長室のドアを心配そうに見ていた。

悟に呼び出されたのだが、社長との打ち合わせが長引いているのか30分以上も待たされていた。
連日の残業で疲れが残っていたが、久しぶりに裕子と話ができて胸が高まっていた。

この一ヶ月、電話もメールも素っ気ない返事ばかりで会ってくれることすらなかった。
上司の恋人だから当然、慎むべきなのは分かっている。

だが、あれほど激しいセックスをした仲だというのに。
特に嫌われる様子もなかったし、した記憶も無い。

婚約者を裏切っている罪悪感もあり、井上の精神は憔悴し限界に近づいていた。
だから思わず裕子に問い詰めてしまったのだ。

冷たい態度の理由を。
それが「遊びなんでしょ?」という答えだった。

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