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エリート妻色情飼育
第92章 第一部 裕子の事情 第一章 人事異動
それに裕子は独身ではない。
既に学生時代に結婚をしていたのは、その美貌から納得がいくものではある。
だから裕子から離婚したと聞かされた時は嬉しくなる自分の感情に、さほど不思議とは思わなかった。
時々感じる裕子の熱い視線にトキメキを覚えていたほどだったから、このサプライズなニュースに少し心は揺らいではいたが。
離婚が決まる半年ほど前から裕子は沈みがちになり、悩んでいる様子に気づいてはいた。
だからこそ力になってやりたかったが、人事異動で裕子は自分の部下ではなくなってしまうのだ。
(専務・・・)
裕子も切ない気持ちで男を見つめていた。
入社以来三年の間、共にした上司は裕子にとって理想の男だった。
甘いマスクでサラブレッドなのに浮かれた様子もなく、黙々と仕事をこなす悟は文字通りのヒーローだ。
アクの強い関西弁を使う下品な父と違い、目下の者にも紳士的な態度でのぞみ、女性社員はおろか若手男性社員の憧れの的であった。
裕子が離婚した理由の一つでもある。
どうしても比べてしまうのだ。
夫もハンサムで裕福な家庭に育ち、エリートだった。
だが、次第に裕子が一線で活躍する姿が面白くないように思い始めたらしく、仕事を辞めて専業主婦になるよう強要するようになった。
二人は何度も衝突していくうちに、互いの愛が薄らいでいくのを感じていた。
裕子には学生時代に抱いた夫への尊敬と恋心が幻だったかのように思えてしまうのだった。
既に学生時代に結婚をしていたのは、その美貌から納得がいくものではある。
だから裕子から離婚したと聞かされた時は嬉しくなる自分の感情に、さほど不思議とは思わなかった。
時々感じる裕子の熱い視線にトキメキを覚えていたほどだったから、このサプライズなニュースに少し心は揺らいではいたが。
離婚が決まる半年ほど前から裕子は沈みがちになり、悩んでいる様子に気づいてはいた。
だからこそ力になってやりたかったが、人事異動で裕子は自分の部下ではなくなってしまうのだ。
(専務・・・)
裕子も切ない気持ちで男を見つめていた。
入社以来三年の間、共にした上司は裕子にとって理想の男だった。
甘いマスクでサラブレッドなのに浮かれた様子もなく、黙々と仕事をこなす悟は文字通りのヒーローだ。
アクの強い関西弁を使う下品な父と違い、目下の者にも紳士的な態度でのぞみ、女性社員はおろか若手男性社員の憧れの的であった。
裕子が離婚した理由の一つでもある。
どうしても比べてしまうのだ。
夫もハンサムで裕福な家庭に育ち、エリートだった。
だが、次第に裕子が一線で活躍する姿が面白くないように思い始めたらしく、仕事を辞めて専業主婦になるよう強要するようになった。
二人は何度も衝突していくうちに、互いの愛が薄らいでいくのを感じていた。
裕子には学生時代に抱いた夫への尊敬と恋心が幻だったかのように思えてしまうのだった。