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エリート妻色情飼育
第92章 第一部 裕子の事情 第一章 人事異動
それに。
互いの忙しさもあったが、別れる前の一年間は殆どセックスレス状態であった。
裕子ほどの美貌とプロ―ポーションを放置するくらいだから、元夫はセックスには淡泊だった。
それとも、他に不倫相手がいたのかもしれない。
いずれにせよ、急激に冷めてしまった夫への愛情の代わりに悟への想いは強くなったことは事実である。
苗字が変わることで社内には離婚したことが伝わってしまうが、裕子は敢えて姓を伊藤に戻した。
そして、悟にだけは離婚の理由も含めて伝えた。
他意がなかったと言えば嘘になる。
それでも悟にだけは打ち明けたかった。
夫との辛い別れの気持ちを。
この一年間、言い争いの日々が続いた。
皮肉なことにプロジェクトチームの成果が上がるほど裕子は忙しくなり、夫婦の愛は冷えていったのだ。
「大丈夫かい・・・?」
気遣う悟の言葉が胸にしみた。
だが、甘えることはできない。
辛そうにもがく裕子の姿を悟が見逃すはずは無かった。
だから。
すがるような眼差しに向けて告げる人事異動を、苦々しい気持ちで噛みしめていたのだった。
悟の気遣う表情に、それ以上は何も言えなかった。
只、今度の異動に言い知れぬ不安と憤りを感じることを隠せない。
互いの忙しさもあったが、別れる前の一年間は殆どセックスレス状態であった。
裕子ほどの美貌とプロ―ポーションを放置するくらいだから、元夫はセックスには淡泊だった。
それとも、他に不倫相手がいたのかもしれない。
いずれにせよ、急激に冷めてしまった夫への愛情の代わりに悟への想いは強くなったことは事実である。
苗字が変わることで社内には離婚したことが伝わってしまうが、裕子は敢えて姓を伊藤に戻した。
そして、悟にだけは離婚の理由も含めて伝えた。
他意がなかったと言えば嘘になる。
それでも悟にだけは打ち明けたかった。
夫との辛い別れの気持ちを。
この一年間、言い争いの日々が続いた。
皮肉なことにプロジェクトチームの成果が上がるほど裕子は忙しくなり、夫婦の愛は冷えていったのだ。
「大丈夫かい・・・?」
気遣う悟の言葉が胸にしみた。
だが、甘えることはできない。
辛そうにもがく裕子の姿を悟が見逃すはずは無かった。
だから。
すがるような眼差しに向けて告げる人事異動を、苦々しい気持ちで噛みしめていたのだった。
悟の気遣う表情に、それ以上は何も言えなかった。
只、今度の異動に言い知れぬ不安と憤りを感じることを隠せない。