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秘密の花園
第6章 旅立ち
それからほどなくして
シルクの身体に異変が起きた。
寝ているシルクの呼吸が荒い。
「シルク様?」
はぁっ…はぁっ…
ラディンは心配になり呼びかける。
『うぅ…』
シルクは苦しそうにうめきだした。
「力が暴れだしたか?」
胸をかきむしる様な仕草で悶えるシルクを
ラディンはギュッと抱きしめた。
そして小さな声で呪文の様な歌をシルクの耳元で囁いた。
「大丈夫…大丈夫…」
苦しむシルクを仰向けに抱き
汗の滲む額に唇を落とした。
ビクッ
シルクの呼吸が一瞬止まったように思えたが
直ぐに先程よりも落ち着いた呼吸になってきた。
少し上体を起こしてやると
更に楽になったようだ。