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秘密の花園
第7章 羽化
何故か私までしっとりと汗をかき
フラフラと屋敷に帰ってきた。
どれ位外にいたのか時間の感覚がつかめず
扉の前で少し緊張した。
さっき見た光景の残像を頭から追い出し
なんとかドアノブをまわした。
そっと中を覗くとパンの焼ける良い薫りがしてきた。
おずおずと脚を進めるとダイニングにはソフィアの姿があった。
『お、おはよう』
小さく声をかけてみると
「!おはようございます。
もうお目覚めになっていらっしゃいましたか。」
『ごめんなさい。少し早く目が覚めてしまって…』
「いいえ!もうすぐ朝食の支度が出来ますので少しお待ちいただけますか?」
『ありがとう。
じゃぁ、着替えてくるわ』
私は外出の事を問われなかった事に安堵して自室に戻った。