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えっちなBL短編集
第3章 チェスの天才、シヴの悩み[パリピ青年×チェスの天才]
♟️シヴ視点

どれくらい経っただろうか…。もう2時間は経っている気がする。

「はっ、はぁっ…っ、んぁっ…!」

エドガーに膝の上で抱きしめられ、揺さぶられ喘がされる。彼の鍛えた体にしがみつき、快感に耐える。

「シヴ、こっちみろ」
「ぁ、!えどがっ!ひ、っん、ああっ!や、だめ、っイく、いく、っ…ッ〜〜〜!」

下から激しく揺さぶられ、我慢できずにイッてしまった。荒い息を繰り返し吐いて、体を落ち着かせる。エドガーの手が離され、ベッドに横になる。

「はぁっ…まだまだ、イけんだろ?」

「んっ…!あ、あぁあっ…!!」

ぐっと足を開かされ、またズブズブと中に挿れられていく。さっきまで全然感じなかったのに今はもう尻で感じまくっている。体の変化にも驚いたが、なによりエドガーとこんなことをしていることにも驚いている。

はぁ、チェスの世界のようにコントロールができたらいいのに。本当にどうしてこうなってしまったんだ。
 



小さい頃から人とコミュニケーションを取るのが苦手だった。いや、取れなかった。生みの親ともできなかった。そんな俺に唯一優しくしてくれたのは祖父だけだった。祖父にチェスを教えられ、一日中彼の相手をしていた。祖父は強く、毎回負けてしまっていたが、それが楽しかった。俺は祖父の家によく泊まって、チェスをした。

そんなある日、両親の家が燃えた。理由は母親の彼氏のタバコの不始末だという。転勤していた父が俺を引き取りに来たが、夢遊病を発症し、何度も家を抜け出した。寝ている間にどこに行きたかったのか、分からない。結果的には俺は今の家、叔母の家に引き取られた。

俺の脳にはチェスの情報しか入らないのだ。祖父の顔も両親の顔も思い出せない。両親も家も全部どうでもよくて、俺にはチェスを只管八チェスに没入していた。

パチン

「よう、シヴ!」

エドガーに声をかけられるたび、パチンとスナップのような音が聞こえ、現実に引き戻された。

エドガーは学校の人気者で、明るく元気なやつだ。初めなぜこんなにも俺に構ってくるのかわからなかった。チェスしか能がない俺に近寄ってくるなんて、チェス大会で優勝した賞金目当てなのかと思った。いつ俺に金を持ってこいと言われるのだろうと思っていたがその日は来なかった
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