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第14章 ヤナセ✣上司 編

やだ…私ったら…。

でもヤナセ部長は、手のひらに指先を乗せて

「綺麗…ですね…」

「え…キレイ…って…」

ドキドキドキドキ！

心臓が跳ね出しそうになる。

「この爪…ジェルネイルってやつですよね…こんな指先まで、手入れして…皆さん大変でしょう」

つ、爪ですかぁ〜！？

今日の合コン様に気合いでしてきた、ネイルをヤナセ部長に、麗しい笑顔で誉められた。

「あ…いや…それほどでも…」

何だろう…この素直に喜べない感じは…。

ついさっきまでの高鳴りに、複雑な気持ちが混ざり出す。