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ラブカルチャースクール+α
第25章 LOVE Lesson2 B
「スクールではここまで教えませんが、どこかで習ったんですか?」
少し怪訝に聞いたハナブサにナツは嬉しそうにスーツの内ポケットから何やら取り出して、某時代劇の印籠並みに私たちに見せ付ける。
「はい! これで日夜練習したんす!!」
「はい?」
「え…『気分はバリスタ! 家でも簡単ラテアート』〜?」
「ういっす!!」
ナツが手に持っていたのは、ラテアートの本だった。
満面の笑顔を見せるナツに私とハナブサは一瞬黙った。
きっと私も含めて生徒を喜ばせようとナツなりに考えたんだろう……。
チラリとハナブサを見やると、角度のせいか眼鏡のレンズが光って表情が読めない。
まぁ元々、読みにくいしね…。
ナツの気持ちは嬉しいけど、どうもまた空気が少し重くなっていく感がする。
おずおずとカフェボールに手を伸ばし両手で持ち上げて、私はニッコリとナツに微笑んだ。
「ナツ、ありがとう! 勿体無いけど頂くね!」
「はいっ!」
せっかくのナツの努力を無駄にはしたくない!
ボールを口元に寄せていくと、ほうじ茶の香りが穏やかな気持ちを誘ってくれるようだった。
少し怪訝に聞いたハナブサにナツは嬉しそうにスーツの内ポケットから何やら取り出して、某時代劇の印籠並みに私たちに見せ付ける。
「はい! これで日夜練習したんす!!」
「はい?」
「え…『気分はバリスタ! 家でも簡単ラテアート』〜?」
「ういっす!!」
ナツが手に持っていたのは、ラテアートの本だった。
満面の笑顔を見せるナツに私とハナブサは一瞬黙った。
きっと私も含めて生徒を喜ばせようとナツなりに考えたんだろう……。
チラリとハナブサを見やると、角度のせいか眼鏡のレンズが光って表情が読めない。
まぁ元々、読みにくいしね…。
ナツの気持ちは嬉しいけど、どうもまた空気が少し重くなっていく感がする。
おずおずとカフェボールに手を伸ばし両手で持ち上げて、私はニッコリとナツに微笑んだ。
「ナツ、ありがとう! 勿体無いけど頂くね!」
「はいっ!」
せっかくのナツの努力を無駄にはしたくない!
ボールを口元に寄せていくと、ほうじ茶の香りが穏やかな気持ちを誘ってくれるようだった。