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第25章 LOVE Lesson２ Ｂ

いつの間にか求めるようにワタリの唇を咥えて、その房を舌先でなぞる自分がいた。

ワタリは今度は動きを止めることなく、しばらく私の舌を受け入れておいてからゆっくりと唇を包み込む。

スッポリとワタリの口の中に収まった唇は、熱い滑りの中で蕩けそうだった。

まるで人間溶解炉みたい――――。

凄く……凄く熱く感じた。

そういえば頬を挟む手も、微かに触れる胸板も、他の人より熱い気がする。

それは単純に考えると、誰よりも鍛え抜いている筋肉から発せられているんだけど……
この時は私にはワタリの内に秘められているモノが溢れ出しているみたいに思えて、凄くドキドキした。

「んっ……うっくぅ……ふぅぅん……」

密封された口の中で息をくぐもる。

溶解炉の中でじっくり蒸された唇は、ふにゃふにゃになっていそうだ。

すっかり緩んだ唇の間に厚みのある塊が差し込まれくる。

「ふぅ……んんっ……」

少しザラっとした感触と温かい滑りが、妙に気持ち良い。

さっきまでの身も心も硬くなっていた自分が嘘のように、全てを委ね始めていてた。

時間を掛けてジワジワと……

私はワタリに溶かされていく――――。