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ラブカルチャースクール+α
第25章 LOVE Lesson2 B
「っ……あ、でも……」

色んなものが溢れ出しそうなのを堪えながら、ちょっと声が詰まってしまう。

目尻に溜まった雫を拭おうとして手を動かしたかったけど、自分の腕とは思えないほど重く感じた。

やだ……
こんなことで泣いたら、またワタリに睨まれちゃう。

何とかしようと思っても頭がもう上手く働かない状態で、思いつくまま首を左右に振って誤魔化そうとしたら、ワタリは大きな手を私の頬に添えてきた。

「今、抜くから待ってろ」

そう言ってワタリは親指の脇をグイッと頬に押し付けて、ちょっと強めに擦っていく。

「んっ……」

擦られた跡が微かにヒリッとして痛かったけど、目尻に溢れていたもが流れ出すことはなかった。

涙……気付いていたのね。

だけどこの体育会系のワタリが、わざわざ涙を拭ってくれるなんて、誰が予想するだろうか?

レッスン前のお茶。

小さな音を聞き取ってくれていたこと……

この人はとても細やかだ。

だけど色々『大きく』て……
良いところが隠れてしまうのかもしれない。

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