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ラブカルチャースクール+α
第26章 LOVE Lesson2 H
私はただ、固まっていることしか出来ない――――。

こんなことなら、キスされる方がマシな気がしてきた。

腰砕けにされると分かっていても、少なからず目は瞑っていられるもの。

ここまでの美形は、絶妙な距離で眺めているくらいが良いんだわ。

こんな間近で見詰められたら、心臓が爆発してしまう。

心臓がいくつあっても足りないって言葉をリアルに体験してしまいそうなんですけど――――!

今の私は顔だけじゃなく、身体も五感もロックを掛けられてしまっている。

全身の神経全てが、この地球の生物とは思えない人に絡め取られて――――支配されていく。

あぁそうだ――この人、人間じゃない。
きっと宇宙人だ!

ヤナセの視姦プレイに脳細胞が沸騰して、思考が暴走してきた。

魂が確実に大気圏外に向かおうとしている間に、ヤナセの指は私の顔面をお散歩していた。

下瞼を引っ張ってみたり、口を開いてみたり。

後で考えてみると、凄く間抜けな顔にされているのだが、この時はそんなことを考える余裕なんてなかった。

自分の身体が、自分のじゃないみたいだ――――。

ただ診察されているだけで、絶頂感にも等しい感覚に陥らされている。

すっかり陶酔しきっている私の唇をヤナセは親指の腹でなぞるように、ゆっくりと撫で上げていく――――。

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