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第13章 日常



 月曜日は早起きした。
何もしないで土日を潰してしまった罪悪感もあったし、二日泣き腫らしたこの顔を、どうにかしなければ仕事に行けないというのもあった。

 本当は休みたかったけれど……今日休んだら、明日も、あさっても、しあさっても、行く踏ん切りがつかなくなるに決まっている。
だったら思い切って顔を合わせてしまったほうがいい。
一生仕事に行けなくなっては、私の生活が困る。



 それに、金曜日の夜、相馬に手伝ってもらって完成させた資料に何かあったらすぐに対応できるように、スタンバっておきたいのもあった。



 家にあるお化粧道具を机の上にすべて広げて、持てる技術と気合いを駆使して全力で目元の腫れと赤みを誤魔化し、むしろいつもより一本早い電車に乗った。
相馬はまだ来ていなかった。
会ったらまず勢いで挨拶をしようと気構えていたのに、拍子抜け。
もし今日はお休みだとしたら、と考えていたら、始業ぎりぎりになって相馬はようやくやってきた。



 隣の席に鞄を置いた相馬に、おはよう、と言いかけたとき、間に部長がぬっと現れて、私はタイミングを失った。


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