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unbalance
第21章 軛
相馬はいつの間にか、腰を前後に振って、固くなったそこをおしりに挟み込むように擦りつけていた。
私もつい相馬の動きに合わせて、腰を後ろに押しつけてしまう。
だめなのに、本能に理性が組み伏せられて、欲求に抗えなくて、
どうして、私、こんなに我慢できない人だったっけ、
「……霧野……っ」
どうして、名前なんて呼ぶの。
どうせ、私の知らない子のこと考えながらしてるくせに。
わかっているのに。
相馬は他に好きな子がいて、失恋の悲しみを紛らわすために私を抱いているだけだ。
相手なんてきっと誰でもよくて、彼が名前を呼んでくれるのは、ただ、彼が、手慣れているだけ。
わかっているのに――