この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
unbalance
第4章 視線



「早く、服を着ろ」



 俺は振り絞るように小綺麗な台詞を吐くと、霧野の脇をすり抜けて、クローゼットの扉を開けた。
クローゼットに体を埋めるようにしてドライヤーを発掘し、後ろ手で渡す。
もう霧野のほうを振り向くことはできなかった。



「……ごめん」

 ドライヤーを受け取る霧野の指が、俺の指に触れて、俺はびくりと過剰に反応してしまう。



「いいからさっさと乾かしてこい」

 俺はもう一切の余裕がなくて、それを繰り返すことしかできなかった。
霧野がお礼を言って、洗面所の扉を閉めるのを背後に聞き、俺はクローゼットも開け放したままその場にへたりこんだ。

心臓がいつもの二倍速で稼働していた。
それでも息苦しさは収まらなかった。


/193ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ