この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
unbalance
第35章 コンビニ

やりすぎだった。
わかってる。
霧野が嫌ならしない。
我慢する。
我慢、我慢――
背中をぎゅっと抱き締めながら、俺は目の前にあった霧野のうなじにキスをする。
数日前につけた跡がまだ残っている。
教えたほうがいいだろうか。
もうしばらく黙っていようか。
「霧野」
俺は霧野に顔を上げさせた。
霧野が至近距離で俺を見つめた。
潤んだ目が、遠くの街灯の明かりを反射してキラキラしていた。
俺は彼女の唇にキスをした。
彼女は固まっているみたいだった。
身を強ばらせたまま自分の手を俺の両肩に置いて、ぎゅっと目を瞑って、されるがままにキスを受けていた。
俺は霧野が駄目と言わないのをいいことに、目を開けてそれを見つめたまま好き放題にキスをした。
霧野の上唇を挟んで吸って、下唇を挟んで吸って、それから舌で唇全体をなぞって、唇をこじ開けて侵入した。
彼女の瞼でお化粧のラメがきらきらと揺れていた。
彼女はまるでキスがはじめてな少女のようにカチコチになって、俺の肩を必死で掴んでいた。
彼女のもっと中に入りたかったけれど、歯が閉じられていたので、歯列を舌で舐め尽くした。
俺は彼女の口の端っこを舐め、口開けて、とお願いした。
彼女は今度は拒否しなかった。
彼女がそっと口を開けると俺はここぞとばかりに彼女の中に侵入した。
「……ぁ……っ」
すっきりとした甘いカクテルの味がした。
彼女の口から熱い吐息と一緒に甘い声が漏れた。
ざらざらと口蓋を擽ると、背中に回された手が爪を立てる。

