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unbalance
第37章 お預け

その中心の熱が最高潮に達して、
「あ、そ、そーま、イく、イ……」
「はい、ストップ」
ふっと顔が離れた。
また、また――
「指、入れるよ」
ぐ、と圧がかかって、体を強ばらせる。
怖い、と思ってしまうのは、どうしてだろう。
もうこんな歳なのに、何度もしたことあるはずなのに。
情けなくて、相馬に気を遣わせているのが悲しくて、
「そんな顔してたら入るものも入んねえよ」
相馬が、はあ、と呆れたような息を吐き、突き立てようとしていた指を離した。
「ご、ごめんなさ、」
「なんか、あったの? 嫌な思い出とか」
「そういうわけじゃ……」
ない、と、最後まで言い切ることができなかった。

