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unbalance
第37章 お預け

相馬はしばらく私をじっと見て、それからゆっくり正面から私を抱き締めた。
全身で包まれて、温かい。
「大丈夫」
額に小さくキスをされる。
「俺が、気持ちよくしてやるから」
私は、ゆっくりと頷いた。
正直――興味がないわけでは、なかった。
相馬が気持ちよくなるのと同時に気持ちよくなれたら、どんなにいいだろうと思っていた。
「今日は上手にできなくてもいいし。ゆっくり、開発してやるからな」
開発、って……、
「覚悟してて。すぐに、自分から跨る女になってるって」
「そ、そんなわけないでしょ!」
相馬は心底楽しそうに笑って、それからまた、私の髪を撫でた。
「今日は、どうする? もうやめとく?」
「……相馬は、どうするの」
「霧野が嫌ならこれ以上はしないよ」
そんなこと言ったって……。
まだ、太ももに当たるそれは、硬い、のに。
「……優しいね」
「あ、いや、入れはしないけど、流石に手伝ってはもらうよ?」
アンバランスに優しすぎるよりは、そっちのほうがいい。

