この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
unbalance
第6章 睡魔



「相馬ベッド……私ここ……」

「ほんと強情だよな、お前」



 悪かったわね、可愛くなくて。

 という呟きは、現実のものだったかもはや判然としない。
夢の中だけで言い返したつもりだったけれど……あれ? 声に出てた?



 私の上に影が落ちたのが、瞼の裏の明るさでわかって、私は寝転んだまま瞼をこじあけて上を見た。
天井の明かりを背に、逆光の相馬が、こちらを覗き込んでいた。



「……相馬」

「……何」



 ねえ、どうしてそんなに優しいの。

 誰にでもそんなに優しくするの。

 誰にでも優しいんだったら――私にだって。



 私だって、自分が意地っ張りで甘え下手で愛嬌ないってわかってるけどさ。

 私が変に可愛子ぶってもただの痛い奴だってわかってるけどさ。

 だから、普段はぜったいに我慢してるけどさ。



 自分が魅力的なカラダしてないことはわかってる。
美人でもないし、性格も、女の子だって意識してもらえなくても仕方ないぐらい可愛くないって自覚してるけどさ。でも――、



 お酒のせいか、睡魔のせいか、判断力が鈍っていた。



 私だって、好きな人にぎゅってされたいときぐらい、あるよ。



 回らない頭のまま、私は欲求に任せて、相馬に手を伸ばした。



「相馬も一緒にベッドで寝るなら、いいよ」


/193ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ