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unbalance
第9章 同意
そんなこと俺が決めていいことではないことはわかっている。
彼女のことはちゃんとだいじにしたい。
だから無理にはしない。
だけど、だけど、本当は、
「霧野、」
なあ、気持ちいい?
霧野も気持ちよがってくれてる?
俺はキスがしたくなって、身体を屈めて彼女の鎖骨にしゃぶりついた。
じんわり肌が湿っていて、少ししょっぱい。
近づいた胸からも、熱気が伝わってくる。
手を自分と彼女の間に入れて、胸を揉む。
尖った部分をくにくにと弄れば、彼女の声が一段と大きくなった。
可愛い、可愛い、
「霧野、」
好きだ、
「霧野……っ!」
出る、だめだ、もう少しこのまま……っ、
だめだ気持ちいい、出る。我慢できない。
出したい、
終わりたくない、
気持ちいい……っ、
「きりの……っ」
好き、だ、
「でるっ」
彼女のいちばん奥に、俺の想いを叩きつけるように、果てた。