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第51章 ２０２４年大晦日

そう言ってくれたのは、紫門君で
徳島に向かう車中で淡路島と言えば
をお題にして山手線ゲームを
することになって…。

『じゃあ、言い出したの僕なんで
僕からスタートで……時計回りで』

紫門君は運転席の後ろに
座っていたので、時計回りだと
紫門君、その隣の奏多君、
そして前の私に最後が港斗君
…と言う…順番でゲームが始まって。

『じゃあ……、始めますね？
山手線ゲーーームーーー！』

『『「イェ―――イ！！」』』

『淡路島と言えば～～！』

パン　パン

親である紫門君の号令に合わせて
運転してる彼は手拍子出来ないので
代わりに私と、奏多君と
一緒に紫門君も手拍子する。

『玉ねぎ』

パン　パン

『ニジゲンノモリ』

パン　パン

『生シラス丼』

パン　パン

『３年とらふぐ』

パン　パン

『明石海峡大橋』

パン　パン

『ホテルニューアワジ』

と……奏多君が答えたんだけど、
その…ホテルニューアワジの発音が
あの…テレビCMのあのリズムで。

奏多君の年齢でも、あのリズムで
ホテルニューアワジって…
言っちゃうんだって思うと
思わず…噴出してしまって。

私が続いていた山手線ゲームを
噴出して止めてしまたので。
また…同じお題で…スタートさせて。

『淡路島牧場』

パン　パン

『淡路島牛乳』

パン　パン

港斗君が淡路島牛乳と答えて
そうそう淡路島のホテルに泊まったら
朝ご飯に淡路島牛乳が
ついて来て…美味しいんだよなぁとか。
そんな事を考えてたんだけども。

他にも……淡路島と言えば…で、
洲本温泉とか、海水浴とか、
しあわせのパンケーキとか、
パソナとか、西海岸とか…
色んなワードが出て来たんだけど。

港斗君が言った

『平和記念大観音』と言う

ワードが出た時にあれかーって
言う空気に車内がなったんだけど。

『そう言えば…あれ…
知らない間に…なくなりましたよね？』

「廃墟になってるのは…
知ってたけど…倒壊の
危険性があるって言われてたし…
近く通るの…怖いって…
淡路の子も…言ってた…し…」

淡路島のバブル遺産だった、
世界平和大観音について
紫門君がググってくれたみたいで。