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12歳年下の旦那さんとの甘い生活
第51章 2024年大晦日

その後はエルグレコの大祭壇のある
部屋に向かって移動する。
『ここではこの形になってますけど、
この…エルグレコの6枚の絵は
戦禍で…あっちこっちに
行ってしまったみたいで、
左下の絵はルーマニアにあるみたいですね』
こんな風に6枚の絵が
揃っている状態で見ることが出来るのが
唯一ここだけなのだそう。
こう…複製画を展示する…のは
別に…珍しい事じゃないんだけど。
ここの凄い所は…こう…
大聖堂の壁画とか……展示されてる
規模が…絵画って言う1枚の絵の
枠を超えて行ってるって…事。
大きさも原寸大に拘ってるから
偽物なんだけど…本物を
こう…感じることが出来る…と言うか。
ゆっくり…見て回ってたら
このフロアだけで…1時間は
軽く掛かってしまう。
『ちょっと休憩しましょうか…?』
設置されているベンチに座って
ちょっと休憩をしていると。
旦那さんが自分のLINEを
隣で確認していて。
「どうかしたの?
2人からLINE来てた?」
『いえ、LINEが来てたのは…
浩一伯父さんの方ですよ。
今こっちに向かってるみたいなんで。
僕達はそのままデートを
ゆっくり楽しんでくれたらいいって』
こっちまで来るのに大体1時間ぐらい
あそこからだと掛かるから、
その間に丁度…あの2人も
ここの沢山の展示物を流し見して
気になるのだけをじっくり見てたら
それぐらいで鑑賞し終えるかも?
『まぁ…父さんと母さんも
夫婦水入らずしてるって事ですし、
僕ら…も…浩一伯父さんが…
こう言ってくれてる事ですし…。
お言葉に甘えさせて貰いましょうよ』
夕飯までに帰ればいいと
そう旦那さんが言っていたので。
ゆっくりと…時間を気にせずに
大塚国際美術館を楽しむことが出来て。
地下3階を…鑑賞して、
地下2階に移動して…。
ここでは…ルネッサンスから
バロックの作品を楽しむ事が出来て。
ああ、これ知ってるって言う…
教科書で見たことある、
名前を聞いた事がある
ヴィーナス誕生や…、
モナ・リザ。
最後の晩餐、真珠の耳飾りの少女。
受胎告知は…同じ題材で
色々な画家が描いているが
金ぴかの額縁に納められている
シモーネ・マルティーニの
受胎告知を見ることができる。

