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SSS-EX 世紀末青春子守唄
第3章 『目を閉じておいでよ』
最重要な◇◇は随意。

高校生には若干、難しい言葉。随意?って

「ねえ、随意ってなに?」

と、訊いたのは、『ゆか』。そして、その顔を私に向けた。

「随意って自由にって意味。だから、王様の自由に決めていいということ」

と、私が説明すると、

「さすが」

と、話す『ゆか』。

「へぇ。王様になったら自由に決めていいんだ」

と、笑う『かよ』。

「あぁ~。腹が減った」

と、女子の「王様談義」を遮るように言ったのは、一番、「王様談義」から退いていた『ヒロ』

『ゆか』が、宥めるように、

「デニーズに行って、夕食にする?」

と、話しながら、私たちを見た。『かよ』が頷いて、私も頷いた。やはり、『ゆか』は、『ヒロ』のお姉さんみたい。

今はなき、デニーズに行ったけど、混んでいた。名前を書いて、座って待つことになった。クリスマスイブ。家族連れが多かった。あとは、大学生か、若いカップル、新婚みたいな感じの人たち。ほとんどが夫婦かカップル。

そこに、男1人と女3人の私たちは若干、違和感を持たれた感じだった。でも、もう、そのころには、私たちは、そういう視線には、慣れてしまっていた。

順番が来て、円になって座れるボックス席に案内された。すぐ近くの席で、すでに食べ終わってワインか何かを飲んでいたオジサンが、お手洗いに立ったのか、歩いてくると、

「お、兄ちゃん、両手に花、以上やな」

と、『ヒロ』に話しかけた。絡む感じはないけど、と思っていると、

「だって、お姉ちゃん」

と、『ヒロ』が『ゆか』に話すと、オジサンの顔が、え?となって、

「兄弟姉妹か?」

と、訊くと、『ゆか』が、

「そう」

と、返事をすると、

「なんじゃい。そうなんかい!」

みたいな感じで、赤い顔をしたオジサンは、トイレに向かって歩いて行った。そう、あるころから、長女『ゆか』、次女『かよ』、三女が私で、『ヒロ』が弟という設定ができていた。

単純に身長の順に近かった。高校2年生、3年生のころ、既に身長は定まっている感じで、170cm近い『ゆか』、165cmくらいの『かよ』、160cmくらいで私と『ヒロ』が並んでいた。

だから、『ヒロ』が、みんなの弟という位置づけだった。

毎朝、『ヒロ』に庇ってもらって、電車通学しているのに…。
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