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SSS-EX 世紀末青春子守唄
第2章 抑圧
厳しい校則、生活指導。
尾崎豊の歌詞とは違う世界の抑圧があった。
でも、同じ思いがあった。早く自由になりたかった。

朝の電車の車内。大人たちの圧力。邪魔だという圧力。不平不満の捌け口にされるという不満。大人たちとの争いの中で、欲した仲間。それがあのグループだった。

学校も違う。性別も違う。ただ、同じ車両の同じ扉から乗り込むという共通点だけで結び合った仲間。

行き帰りの車内も、家庭も、学校も、どこにも自由がなかった私たち。

男の子1人と、女の子3人のグループ。自由を求めていても、尾崎豊の歌詞みたいに、学校の窓ガラスを割って回ったり、ピンボールのハイスコアを競ったり、大げさに強がって見せたり、そんなことは、私学のお嬢様、お坊ちゃまだったから、しなかったわ。

だからって、自由なわけではない。たぶん、尾崎豊の世界観にある人たちより、私たちは不自由だった。抑圧されていた。

尾崎豊の世界観に染まった人たちの多くも、すべてが尾崎豊の世界そのものではなかったはず。抑圧された中学・高校時代から、本当の自由を欲していたのは同じだとしても。

私たちを抑圧していたのは、電車通学という大人社会からの抑圧、成績至上主義の抑圧、真面目に授業を聴くなんて当たり前で、いい点を取ることを義務付けられた世界の抑圧、雁字搦めの校則。髪型からスカートの丈、髪を止める紐やゴムの色まで決められ、制服、制鞄、制靴、制靴下まで、何もかも『制』とつく、校則や制度に縛られた生活。

決して強くもない、ヤンキーでもないし、不良でもない、ただ、優しい『ヒロ』のもとに、私や『ゆか』、『かよ』は集った。

『ヒロ』は、いつも精一杯、私たちを守ってくれた。小さな身体で。身体を張って。
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