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SSS-EX 世紀末青春子守唄
第3章 『目を閉じておいでよ』
『ヒロ』は、いつも、私に恋人がいると思い込んでいる感じがあった。なぜかはわからなかった。

私に、それについて教えてくれたのは、

「『ヒロ』は、四天王寺の女の子は、星光の男の子と付き合うのが当たり前。清風の俺と仲良くしているのは、遊び。星光に本命がいるって思っているみたい。私にも、『清風の俺なんかと一緒にいていいのか?』って心配していたから」

と、話した『かよ』。四天王寺の女子は、星光の男子。確かに、そんな風潮があった時代。そう、偏差値がすべての時代。四天王寺の女子には、そういう意識を持っていて、『星光の男子以外は男じゃない』という感じの女子もいた。特に、高校受験で入学した女子に多かった。

私は『ヒロ』に、

「私に恋人がいるとか思っている?」

と、訊いた。

「いないだろ。いたら、俺と話なんてしないだろ。それに『ゆか』と話していた時も、飛び込んできたのは、俺と『ゆか』の邪魔したかったからだろ」

と、言って笑った。悪意のない笑いだったから、救われたけど、実際、邪魔をしたのだから、罵倒されても仕方ない行為だった。

でも、そこまでわかっているなら、私の想いに気づいてもおかしくないのに…と思った。

だって、私が『ヒロ』と『ゆか』の邪魔をした理由を考えれば、わかるはずだから。それとも、『ヒロ』は、あの件は偶然だと思っている?それとも、偶然ということにして置こうとしている?

いろいろ考えたけど、『ヒロ』や『ゆか』に咎められないだけでも、可としないと、と言い聞かせた。

そして、私は『ヒロ』と『ゆか』の関係が気になっていた。それこそ、恋人なのでは、あのときだって、抱擁して、キスするつもりだったのでは?と思っていた。

それとも、単なる幼馴染との再会だった?

『ゆか』に、『ヒロ』との関係を訊いたこともあった。『ゆか』は、

「幼馴染+友達。疑っているんでしょ。私と『ヒロ』の関係を。ハグしていたから」

と、話してくれた。ハグ…。言われてみれば、そうかもしれない。

「幼稚園の頃から、ずっと続いているの。『ヒロ』は私を見つけると、いつもハグするの。だから、私もハグする」

と、『ゆか』は、話してくれた。幼少期からの癖だということを。
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