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幻影の胡蝶 〜桃源郷の寵妃達〜
第3章 四神の最高位【玄武】
そのタトゥーのお陰で、胡蝶は彼が誰だか分かった。
四神の最高位と呼ばれる【玄武】なのだろう。
「……玄武様…。」
胡蝶は体を起こして、玄武の方に向き直した。
玄武は胡蝶に近づくと目線を合わせる為、屈んで胡蝶を見た。
「……これはまた……随分と名前負けの【胡蝶】だね。」
胡蝶の顔を見て、笑って言った玄武に、胡蝶はスンと真顔になった。
「私ごときが【胡蝶】の名前を使って申し訳ございません。」
不機嫌さを隠さない胡蝶の顔が玄武から逸れた。
その胡蝶の行動に玄武の目が細くなった。
玄武は両手を胡蝶に差し出すと、彼女の頬を掴んだ。
そしてまた自分の方に顔を戻す。
「……胡蝶の顔も綺麗だよ。」
ニッコリ笑ってそう言う玄武に胡蝶の顔が少し赤くなった。
面と向かれて男の人に綺麗だと言われたのは初めてだ。
「……だけどやっぱり、【胡蝶】の名前は特別だから…。」
そう言うと玄武は胡蝶の顔から手を離した。
「……………。」
ここでは女人も四天王も。
やはり【胡蝶】が特別な様だ。
「朱雀から、蘇りの玉を貰ったって?」
チラッと玄武が胡蝶のポケットを見ながら行ったので、胡蝶は朱雀から貰った蘇りの玉を玄武に見せた。
玄武はその玉を見てため息を吐いた。
「…朱雀は胡蝶をもてなす気はない様だね…。」
「?」
胡蝶は彼の言っている意味が分からず、不思議そうな顔をした。
確かに。
あの女人との交わりを見させられた時点で、歓迎されていない事は分かっていたが…。
「この玉には朱雀の気持ちが入っていない。本当の蘇りの玉はその持ち主の気持ちが込められていれば輝いているはずなんだ。」
四神の最高位と呼ばれる【玄武】なのだろう。
「……玄武様…。」
胡蝶は体を起こして、玄武の方に向き直した。
玄武は胡蝶に近づくと目線を合わせる為、屈んで胡蝶を見た。
「……これはまた……随分と名前負けの【胡蝶】だね。」
胡蝶の顔を見て、笑って言った玄武に、胡蝶はスンと真顔になった。
「私ごときが【胡蝶】の名前を使って申し訳ございません。」
不機嫌さを隠さない胡蝶の顔が玄武から逸れた。
その胡蝶の行動に玄武の目が細くなった。
玄武は両手を胡蝶に差し出すと、彼女の頬を掴んだ。
そしてまた自分の方に顔を戻す。
「……胡蝶の顔も綺麗だよ。」
ニッコリ笑ってそう言う玄武に胡蝶の顔が少し赤くなった。
面と向かれて男の人に綺麗だと言われたのは初めてだ。
「……だけどやっぱり、【胡蝶】の名前は特別だから…。」
そう言うと玄武は胡蝶の顔から手を離した。
「……………。」
ここでは女人も四天王も。
やはり【胡蝶】が特別な様だ。
「朱雀から、蘇りの玉を貰ったって?」
チラッと玄武が胡蝶のポケットを見ながら行ったので、胡蝶は朱雀から貰った蘇りの玉を玄武に見せた。
玄武はその玉を見てため息を吐いた。
「…朱雀は胡蝶をもてなす気はない様だね…。」
「?」
胡蝶は彼の言っている意味が分からず、不思議そうな顔をした。
確かに。
あの女人との交わりを見させられた時点で、歓迎されていない事は分かっていたが…。
「この玉には朱雀の気持ちが入っていない。本当の蘇りの玉はその持ち主の気持ちが込められていれば輝いているはずなんだ。」