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ポートレート – Portrait –
第1章 ネタ切れ官能小説家
官能小説家、月星真衣(つぎぼしまい)はグレー出版の編集部にて、編集担当の桐野政雄(きりのまさお)と打ち合わせをしていた。
「うーん。恋愛物はどうも似たり寄ったりになるな」
「そうですか…」
月星真衣ことペンネーム月星さくらは、自身三作目となる、恋愛官能小説のプロットとキャラクタープランを、編集担当の桐野政雄に見せていた。
月星さくらは大学在学中に書いた、交換留学生と日本人女子大学生との恋愛を描いた、官能小説で新人賞を取り、デビューした。不倫を描いた二作目でも成功し、業界では将来を有望視される、25歳の新人として知られるようになっていた。それもこれも、編集歴30年の、目の前の桐野の力が大きかった。
「正直に言わせてもらっていいかな…?」
「はい…」
「ちっとも面白くないよ。申し訳ないけど」
「はい…すいません」
「うーん。恋愛物はどうも似たり寄ったりになるな」
「そうですか…」
月星真衣ことペンネーム月星さくらは、自身三作目となる、恋愛官能小説のプロットとキャラクタープランを、編集担当の桐野政雄に見せていた。
月星さくらは大学在学中に書いた、交換留学生と日本人女子大学生との恋愛を描いた、官能小説で新人賞を取り、デビューした。不倫を描いた二作目でも成功し、業界では将来を有望視される、25歳の新人として知られるようになっていた。それもこれも、編集歴30年の、目の前の桐野の力が大きかった。
「正直に言わせてもらっていいかな…?」
「はい…」
「ちっとも面白くないよ。申し訳ないけど」
「はい…すいません」